…D.F.ジョーンズの小説《コロサス》の映画化,J.サージェント監督の《地球爆破作戦》(1970)は,その中から生まれた小傑作といえる。また,同じころに作られたR.バディム監督の《バーバレラ》(1967)は,SFエロチック・コミック・ストリップ(劇画)の映画化で,SFのイメージ自体は格別のこともないが,いわばコスチューム・プレー宇宙版といったそのフィーリングは,きたるべきSFエンタテインメントの時代を予告したものともいえる。 《2001年宇宙の旅》の特殊視覚効果と,《猿の惑星》の寓話的ストーリー性をミックスすれば,SF映画は芸術的にも商業的にも成功するという確信をもったプロデューサーのG.カーツと監督のジョージ・ルーカスは,かつてのSF劇画と〈連続活劇〉の粋を集めた《スター・ウォーズ》を77年に発表,これとスティーブン・スピルバーグ監督のUFO映画《未知との遭遇》(1977)の〈興行記録を書き換えた〉ヒットによって,SF映画は,従来の〈SF=サイエンス・フィクション〉ではなく〈SF=サイエンス・ファンタジー〉(スペース・オペラを含む)として,西部劇やミュージカルが衰退した後のハリウッドをささえるドル箱となった。…
※「バーバレラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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