日本大百科全書(ニッポニカ) 「バーライン」の意味・わかりやすい解説
バーライン
ばーらいん
Daniel Ellis Berlyne
(1924―1976)
イギリス生まれのカナダの心理学者。ケンブリッジ大学で実験心理学を学び、エール大学に移って、1953年好奇心についての研究で学位をとる。スコットランドのセント・アンドリューズ大学講師やアメリカの国立精神衛生研究所員となり、1958年より1年間ジュネーブ大学に留学しピアジェのもとで研究。ボストン大学を経て、1963年よりカナダのトロント大学教授となる。早くから情報理論や脳幹網様体の神経生理学的な研究に刺激され、またピアジェの影響を受け、好奇心、探索行動、認識、象徴過程、笑い、ユーモアなどについて実証的・理論的研究を行った。著書に『Structure and Direction in Thinking』(1965)やピアジェとの共著『Théorie du comportement et opérations』(1960)などがある。
[宇津木保]