日本大百科全書(ニッポニカ) 「エール大学」の意味・わかりやすい解説
エール大学
えーるだいがく
Yale University
アメリカ合衆国コネティカット州ニュー・ヘブンにある私立大学。イェール大学ともよばれる。ハーバード大学、ウィリアム・アンド・メアリー大学に次いで同国で3番目に古い。1701年に組合派教会牧師らにより創設されたが、のちに経営難の大学に寄付をしたエリフ・エールElihu Yale(1648―1721)の名をとって、エール・カレッジと称した。イギリスのオックスフォード大学、ケンブリッジ大学の学寮制度を導入し、カレッジをもち、古典的な建築様式のキャンパス美を誇っている。1847年にアメリカで最初の博士課程コースを設け、かつ最初に学位を授与したことでも有名。東部の名門校アイビー・リーグの一校で、ハーバード大学と並んで入学の厳しいエリート大学とみなされている。2003年現在12のカレッジを有し、学部課程のエール・カレッジおよび大学院が構成する学芸学部のほか、医学、法学、芸術学、建築学、音楽、森林・環境学、看護学、神学、演劇学、経営学などの大学院レベルの専門学部(プロフェッショナル・スクール)をもち、その学生と教授団の質の高さはつねに全米ランキングの上位を占める。また600名以上の職員からなる22の大学図書館、とりわけバイネック稀書(きしょ)図書館は有名。2003年現在、学生数1万1385人。
[喜多村和之]