パピルス柱(読み)パピルスちゅう(その他表記)papyrus column

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パピルス柱」の意味・わかりやすい解説

パピルス柱
パピルスちゅう
papyrus column

建築用語。古代エジプト建築に用いられた柱の一形式パピルス草を模したもので,柱頭に開いた形 (開花) とすぼんだ形 (なかば開いた花) の2種,柱身1本の茎のもの (単身柱) と何本かの茎を束ねた形式のもの (束ね柱) の2種があり,それらの変化した形式を組合せたものもある。特に新王国時代神殿建築に多く用いられたが,古王国時代のピラミッド内部に起源を発している。

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百科事典マイペディア 「パピルス柱」の意味・わかりやすい解説

パピルス柱【パピルスちゅう】

古代エジプト建築で用いられた円柱で,パピルスの茎,花,蕾(つぼみ)を模したもの。柱頭と柱身の境界帯状装飾があり,柱身の下部は細くなっている。

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世界大百科事典(旧版)内のパピルス柱の言及

【パピルス】より

…この信仰は聖書伝説にも持ちこまれ,幼いモーセがパピルスの籠に入れられて護られたという話(《出エジプト記》2:3)にもなっている。なお,パピルスの形を模した石柱は〈パピルス柱〉と呼ばれ,エジプトの神殿にしばしば用いられている。また紙を意味する英語paper,フランス語papierなどは,このパピルスに由来する。…

※「パピルス柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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