1,1′-dimethyl-4,4′-bipyridinium dichloride.C12H14Cl2N2(257.15).グラモキソン,メチルビオローゲンともいう.ピリジンを金属マグネシウムと反応させて1,1′,4,4′-テトラヒドロ-4,4′-ビピリジンとし,これを空気酸化してビピリジンとしたのち,メチルクロリドでメチル化すると得られる.無色の結晶.分解点340 ℃.水溶解度620 g L-1(20 ℃).光化学系Ⅰから電子を受けとり,酸素分子を還元して超酸化物を発生させ,細胞膜を損傷する非選択性除草剤.LD50 129~157 mg/kg(ラット,経口).[CAS 1910-42-5]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…ビピリジニウム系除草剤の商品名で,一般名としてパラコートが用いられる。イギリスのICI社が,同系列の除草剤,ジクワットにひきつづいて,1950年代に開発した除草剤である。…
…水田のノビエの防除によく用いられていたが,魚毒性が大きい欠点を有し,現在では使用されない。パラコート,ジクワットなどが属するビピリジニウム系除草剤は接触的に作用し,土壌中で急速に吸着されて不活性化するので,果樹園の下草の除草や,乾田直播の水稲栽培において,播種(はしゆ)前の雑草防除に用いられる。 トリフルラリンなどのジニトロアニリン構造を含む除草剤は,畑作,芝生などの一年生イネ科,広葉雑草の防除に用いられる非選択的,移行型除草剤である。…
※「パラコート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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