パーペート(読み)ぱーぺーと(その他表記)Wilhelm Perpeet

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パーペート」の意味・わかりやすい解説

パーペート
ぱーぺーと
Wilhelm Perpeet
(1915―2002)

ドイツ哲学者、美学者。1954年以降、ボン大学哲学教授。とくに主著芸術存在芸術哲学方法Das Sein der Kunst und die kunstphilosophische Methode(1970)においては、芸術がいかにあるべきかについての思い込みや信念、つまりは芸術ドグマティークに対して、芸術が事実としていかにあるかを哲学的に反省するものとしての芸術哲学を提唱する。そしてそのために有効な方法として比較芸術学をあげている。1990年代に入っても、自然美をも含む「美の哲学」と、「芸術の哲学」との違いを明確に主張する論文集『美と芸術について』Vom Schönen und von der Kunst(1997)や『文化の哲学』Kulturphilosophie(1997)などを発表していた。

[西村清和 2015年3月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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