ひつの下
ひつのした
享保十二年所附にみえる地名。大沢村に続けて記される。現在の字大沢の向磯から字荒谷に向かって小さな入江となる地域。文化六年(一八〇九)の村鑑下組帳(松前町蔵)は「櫃之下」と記し、平尾魯仙「松前記行」には櫃ノ下村として「弁天茶屋町共言、又ハ二軒茶屋共言。(中略)家数わつか四軒、酒・菓子など売る家あり」(安政二年六月一九日条)と記されるが、「廻浦日記」には「ヒツノシタ」とあるのみで、とくに人家があった様子はうかがえない。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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