ファイドン(その他表記)Phaidon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファイドン」の意味・わかりやすい解説

ファイドン
Phaidon

プラトン中期対話篇アテネ牢獄で死に直面して過したソクラテスの日々をファイドンがエケクラテスに語るという形式をとっているが,一般に霊魂の不死の証明主題であると考えられている。しかしプラトンの本来の目的はフィロソフィアとは死の訓練であり,墓たる肉体の超克であるとする立場から,常に永遠の実在 (→イデア ) に思いをはせつつ,死,生についての思索を深めてゆくことのすすめにある。

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世界大百科事典(旧版)内のファイドンの言及

【輪廻】より

… 古代ギリシアでは,前6~前5世紀のオルフェウス教,ピタゴラス,プラトンなどが霊魂の不滅を説くとともに,その霊魂が他の動植物に生まれ変わって流転するという輪廻説を主張した。プラトンの《ファイドン》によると,魂は現世から来世に行ってそこで生存し,ふたたび現世に帰ってくるという。 日本では,輪廻説は仏教とともに受け入れられた。…

※「ファイドン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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