フィリッポス3世(読み)フィリッポスさんせい(その他表記)Philippos III Arrhidaios

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィリッポス3世」の意味・わかりやすい解説

フィリッポス3世
フィリッポスさんせい
Philippos III Arrhidaios

[生]前358頃
[没]前317
マケドニア王 (在位前 323~313) 。フィリッポス2世側室ラリサのフィリナの子。アレクサンドロス3世 (大王)異母兄。知能が弱く,従妹アデア (のちエウリュディケと改名) と結婚。アレクサンドロスは前 334年の東征の際に王位争いの予防的措置として彼をアジアに伴った。大王が前 323年バビロンで死んだとき,彼も同地にいたが,同年大王の死後生れた子アレクサンドロス4世とともに王に選ばれた。しかし実権はなく,妃エウリュディケや大王の後継者 (ディアドコイ ) たちの争いのなかで利用された末,大王の母オリュンピアスに殺された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android