イタリア北部のフィレンツェ(Firenze、〈英〉Florence)にある、「花の聖母マリア聖堂」(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)という名称のドゥオーモ(大聖堂)。全長153m、最大幅90m、高さ107mのラテン十字型の建物は、ルネサンス期からゴシック期を代表する建築物で、巨大なドーム屋根が特徴である。内部には15世紀のステンドグラス、16~17世紀の大理石の床などがあり、ルネサンス期のフレスコ画が多数残っている。最初の教会堂は、4~5世紀に建てられたが、現在の聖堂は1296年に再建が着工し、140年以上かけて完成し、その後、改修・改築を繰り返してきたものである。この聖堂に隣接して、サンジョバンニ洗礼堂、ジョットの鐘楼(しょうろう)がある。