ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォンマンダム」の意味・わかりやすい解説 フォンマン(豊満)ダムフォンマンFengman shuiku 中国東北地方,チーリン (吉林) 省中部,チーリン市の南東郊にあるダム。第二ソンホワ (松花) 江をせきとめたコンクリート製の重力式ダムで,貯水量 100億m3のソンホワ湖を形成している。東北地方を占領統治していた日本が,シュイフォン (水豊) ダムに次ぐ極東第2の水力発電所とする計画を立てて,1937年建設に着手。 45年8月の第2次世界大戦終結までにダムの 87%,発電機据付けの 25%を完成したが,この間中国人労働者を酷使し,多数の死者を出した。第3次国内革命戦争で国民党軍によって大破されたが,人民共和国成立後再建され,56年には出力 56万 7000kWと,当時の中国では最大の発電所となった。省の重工業建設に大きな役割を果す。またソンネン (松嫩) 平原の低地の洪水を防ぎ,広い面積の灌漑に役立っている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by