フットサル(読み)ふっとさる(その他表記)Futsal

デジタル大辞泉 「フットサル」の意味・読み・例文・類語

フットサル(futsal)

《〈スペイン〉fútbol de salónから》五人制のミニサッカーフィールドサッカーの9分の1程度の面積で、ボール専用のものを用いる。
[補説]11人制サッカーとの主なルールの違いは、「選手交代は無制限」「プレー再開スローインではなくキックイン」「オフサイドはなし」など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フットサル」の意味・わかりやすい解説

フットサル
ふっとさる
Futsal

ミニチュア版サッカー。1チーム5人で行い、国際大会の場合、タッチラインは40メートル、ゴールラインは20メートルと従来の約9分の1の広さのコートを使用。コートからボールが出ればキックインで再開し、オフサイドはない。1999年秋に、キックオフから直接得点できるなど、ルールの一部が改定された。競技人口は世界で700万人以上といわれる。ボールはサッカーよりひと回り小さく、弾みにくい。コートが狭く、人数も少なく、スライディングタックルなどの強い接触プレーは反則となるため、キック力などよりも、トラップや小さいパスなどの個人技が求められる。近年競技人口が急増、フットサル場も増えてきている。1996年2月には第1回全日本選手権が行われた。1999年3月にはマレーシアで第1回アジア・フットサル選手権が行われ(参加9か国)、日本は4位となった。1989年1月にはオランダFIFA国際サッカー連盟)主催の第1回フットサル世界選手権も行われた。第2回大会は1992年11月に香港(ホンコン)で行われ、以後世界選手権は4年に一度開催されている。2004年11月には台北(たいほく/タイペイ)で第5回大会が開催された。

[大下勇次]

その後の動き

2007年から日本フットサル連盟が日本初の全国リーグ「日本フットサルリーグ」を開催している。

[編集部]

『松崎康弘・須田芳正著、日本フットサル連盟監修『フットサル教本』(2002・大修館書店)』『日本サッカー協会審判委員会監修、松崎康弘著『フットサル・レフェリーズ』(2002・丸善)』『田中孝司監修『フットサル上達BOOK――シュートを決める!』(2004・成美堂出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フットサル」の意味・わかりやすい解説

フットサル
futsal

5人制の室内サッカー。屋外でも行なわれる。南アメリカやヨーロッパ各国では独自のルールで盛んになったが,国際サッカー連盟 FIFAが 1988年に統一ルールを定め,1994年にスペイン語とポルトガル語の「サッカー」と「室内」の共通部分を合わせて「フットサル」と名づけた。国際試合のフィールドは最大 42m× 25m,ゴールは幅 3m,高さ 2mで,試合時間は前半後半各 20分。スライディングタックルは禁止でオフサイドはないなど,ルールも一部 11人制と異なる。 FIFA主催の世界選手権大会は 1989年から原則4年に1度開かれ,ブラジルの3連覇のあと,スペインが2連覇した。日本は 1989年,2004年大会に出場し,いずれも1次リーグで敗退したが,アジア選手権大会は 2006年に初優勝した。日本では 1970年代に「ミニサッカー」として広まり,1977年に日本サッカー協会傘下の日本ミニサッカー連盟 (1995年日本フットサル連盟に改称) が創設された。年齢,性別を問わず手軽に楽しめることから人気が高まり,2007年9月には8チームによる全国リーグ「Fリーグ」が開幕した。 (→サッカー )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵 「フットサル」の解説

フットサル

5対5のミニサッカー。25〜42×15〜22mのコートで行われ、ゴールサイズも2×3m。南米ではサロン・フットボールと呼ばれる弾まないボールを使っての室内サッカーが盛んに行われており、一方で欧州や米国では壁のリバウンドなども利用できるインドア・サッカーが盛んだった。こうしたミニサッカーのルールを統一し、フットサルとしてFIFAが世界大会をスタートさせたのが1989年。第1回FIFAフットサル世界選手権がオランダで行われ、ブラジルが優勝した。以降、4年に1度ワールドカップの中間年に開かれている。2008年には第6回大会が名称をFIFAフットサル・ワールドカップと改め、ブラジルで開催される予定。日本では77年に日本フットサル連盟が設立され、全日本フットサル選手権大会などを主催している。

(西部謙司 サッカージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

百科事典マイペディア 「フットサル」の意味・わかりやすい解説

フットサル

5人制の室内サッカー。1987年に国際サッカー連盟により世界統一ルールができ,1989年初の世界大会が開催された。フットサルという名称はそれまで〈サロンフットボール〉〈インドアサッカー〉など様々な名称で呼ばれていたものが,1994年に国際サッカー連盟により統一されたもの。フィールドは縦が38〜42m,横が18〜22m,ゴールは高さ2m,横3mで,20分ハーフで試合が行われる。ボールがタッチラインを出た場合スローインはなくキックインで再開される。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android