フッ化物中毒(読み)フッかぶつちゅうどく(その他表記)fluoride poisoning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フッ化物中毒」の意味・わかりやすい解説

フッ化物中毒
フッかぶつちゅうどく
fluoride poisoning

フッ化物は解糖系を阻害する細胞毒であり,また,カルシウムと不溶性の沈殿物をつくり,低カルシウム血症を起す。1~2gで死亡する。一度に多量のフッ化物を吸入した場合,咳と窒息感が起り,1~2日後に発熱,チアノーゼ,肺水腫が生じる。経口摂取の場合は,吐き気,嘔吐,下痢,腹痛のほか,低カルシウム血症のため,筋肉の過敏,振戦,強直,けいれんが起り,呼吸麻痺,循環虚脱に陥れば死亡する。慢性中毒はフッ素症といわれ,全身衰弱,骨脆弱,貧血などがみられる。急性中毒に対しては,ただちに牛乳,石灰水,グルコン酸カルシウムを大量に与え,胃洗浄を行い,その後にカルシウム剤をゆっくり静脈注射する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。...

ノーベル賞の用語解説を読む