ふらんす物語(読み)フランスモノガタリ

デジタル大辞泉 「ふらんす物語」の意味・読み・例文・類語

フランスものがたり【ふらんす物語】

永井荷風の短編小説集。著者が明治40年(1907)から明治41年(1908)にかけてフランスに遊学した経験もとにしている。明治42年(1909)の作品だが、風俗を乱すとして発禁処分となり、大正4年(1915)に世に出た。

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精選版 日本国語大辞典 「ふらんす物語」の意味・読み・例文・類語

ふらんすものがたり【ふらんす物語】

  1. 短編小説集。永井荷風作。明治四二年(一九〇九)刊。フランス滞在中の作者の享楽主義的志向と耽美(たんび)感情が流麗に描かれ、その清新な詩情によるエキゾチシズムは自然主義中心の文壇新風を吹き込んだ。

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世界大百科事典(旧版)内のふらんす物語の言及

【永井荷風】より

…初期の作品に〈明治30年代〉のゾライズムの洗礼を受けた《地獄の花》(1902)などがある。彼の特色が明らかになるのは,1903年から08年におよぶアメリカ,フランスの外遊体験をもとにした《あめりか物語》(1908),《ふらんす物語》(1909。発禁)による。…

※「ふらんす物語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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