フリクテン性結膜炎(読み)フリクテンせいけつまくえん(その他表記)Phlyctenular conjunctivitis

六訂版 家庭医学大全科 「フリクテン性結膜炎」の解説

フリクテン性結膜炎
フリクテンせいけつまくえん
Phlyctenular conjunctivitis
(眼の病気)

どんな病気か

 フリクテンとは水疱(すいほう)のことで、角膜(黒眼)や結膜に丸い隆起のできる病気です。

原因は何か

 一種アレルギーです。その原因は、昔は結核菌が多かったのですが、現在ではブドウ球菌真菌カビ)に対するアレルギーといわれています。

症状の現れ方

 角膜(黒眼)に接する結膜が部分的に充血し、異物感を伴います。多くは角膜の右端左端の結膜に起こります。数日すると充血の中心が隆起します。自然に治っても再発することが多くみられます。

検査と診断

 症状から診断します。角膜に病変が広がることもあります。

治療の方法

 ステロイド薬を点眼すると、普通、数日で治ります。

病気に気づいたらどうする

 あまり悪質な病気ではありませんが、早めに専門医の診察を受けてください。

森 秀夫

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

家庭医学館 「フリクテン性結膜炎」の解説

ふりくてんせいけつまくえん【フリクテン性結膜炎 Phlyctenular Conjunctivitis】

[どんな病気か]
 眼球結膜(がんきゅうけつまく)(白目(しろめ))、とくに角膜(かくまく)(黒目(くろめ))との境界付近に、粟粒大(あわつぶだい)で隆起した灰白色斑点はんてん)が生じる病気です。斑点の周囲が充血し、異物感を生じる場合もありますが、めやに(眼脂(がんし))はありません。結核菌(けっかくきん)やブドウ球菌(きゅうきん)に対するアレルギー反応によると考えられています。
 幼児あるいは思春期青少年によくみられます。衛生環境や栄養状態が悪い場合に多いとされています。
 自然に治る場合もありますが、治療には、ふつうステロイド(副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬)の点眼が有効です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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