結核菌(読み)けっかくきん(英語表記)Mycobacterium tuberculosis; tubercle bacillus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

結核菌
けっかくきん
Mycobacterium tuberculosis; tubercle bacillus

ヒトに結核を起こす病原菌。1882年ドイツのロベルト・コッホにより確認された。鞭毛はなく,芽胞莢膜もつくらない。グラム陽性であるが,マイコバクテリウム属の細菌の特徴である抗酸性という性質をもっているので,抗酸菌とも呼ばれる。菌体外毒素は産生しないが,培養液中には抗原性のある蛋白質成分が蓄積し,この培養ろ液を濃縮したのがツベルクリンである。ヒトに結核を起こす菌種(ヒト型結核菌)のほかに,ウシ型 M. bovis,トリ型 M. avium などが区別される。結核予防ワクチンである BCGはヒトに病原性を失ったウシ型結核菌の変異株である。

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百科事典マイペディアの解説

結核菌【けっかくきん】

結核の病原菌。マイコバクテリウム属の運動性のない杆(かん)菌(1〜4μm×0.3〜0.5μm)で,莢(きょう)膜,鞭毛(べんもう),芽胞をもたない。抗酸菌であるが発育環境により弱あるいは非抗酸性を示す。温血動物を冒す結核菌はヒト型,ウシ型,トリ型,ネズミ型に分けられる。人に結核を起こすのは主としてヒト型,まれにウシ型で,トリ型,ネズミ型およびその他の病原細菌に比べると培地上の発育がおそい。
→関連項目イソニアジド結核結節抗結核薬コッホストレプトマイシン腸結核肺結核皮膚結核副睾丸炎放線菌ラングハンス細胞卵巣炎

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大辞林 第三版の解説

けっかくきん【結核菌】

結核の病原菌。1882年コッホにより発見された。棒状で長さ1~4マイクロメートル、人には痰や唾液の飛沫にのって気道から感染することが最も多い。

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世界大百科事典内の結核菌の言及

【結核】より

…結核菌の感染によって起こる慢性の伝染病。結核にかかっている人,とくに肺に空洞をもつ人が咳をしたとき,まわりに結核菌を飛び散らし,近くにいる人が吸い込んで感染する。…

【コッホ】より

…ドイツの細菌学者。結核菌の発見者で,細菌学の創始者の一人であるとともに,19世紀後半の細菌学黄金時代の中心的存在でもあった。鉱山技師の子として,クラウスタールに生まれた。…

※「結核菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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