副腎皮質(読み)ふくじんひしつ(英語表記)adrenal cortex

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

副腎皮質
ふくじんひしつ
adrenal cortex

副腎の外側の部分で,副腎全体の 80%を占める。球状帯,束状帯,網状帯の3層から成り,生命維持に必要な四十余種のステロイドホルモンを有している。副腎皮質の内分泌機能は下垂体前葉のホルモン ACTHの支配を受けているが,アルドステロンのみは ACTHではなく,アンギオテンシンの支配を受けている。また,副腎から下垂体へのフィードバック機構も存在する。副腎皮質ホルモンの分泌が亢進すると,糖質コルチコイド (ハイドロコーチゾン) 系ではクッシング症候群鉱質コルチコイド (アルドステロン) 系ではアルドステロン症 (原発性) ,男性ホルモン系では副腎性器症候群を起す。一方,副腎皮質機能低下症には,急性と慢性とがある。急性副腎皮質不全は副腎発症 (クリーゼ) ともいわれ,感染,外傷,出血,外科手術,副腎皮質ホルモンの投与を突然中止したときなどにみられる。不安,頭痛,めまい,腹痛,吐き気,嘔吐,下痢などで始り,発熱,けいれん,意識障害,チアノーゼ,出血傾向,血圧低下をきたして死亡する。本症の疑いがあれば,副腎皮質ホルモン剤を大量に与えて救命をはかる。慢性の副腎皮質不全はアジソン病である。

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大辞林 第三版の解説

ふくじんひしつ【副腎皮質】

副腎のうち表層部をしめる組織。球状・索状および網状に排列した立方状または多角形の細胞からなり、生命の維持にきわめて重要な器官。副腎皮質ホルモンを分泌する。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ふくじん‐ひしつ【副腎皮質】

〘名〙 副腎の外層を取りまく内分泌腺組織。ステロイド系のホルモンを分泌する。発生的に中胚葉性の体腔上皮から由来し、外層より内層へ顆粒層(球状層)・索状層・網状層の三層が区別される。機能は脳下垂体前葉ホルモンによって調節される。〔人体の機能(1952)〕

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世界大百科事典内の副腎皮質の言及

【副腎】より

…また,副腎へは迷走神経由来の副交感神経繊維と,大・小内臓神経由来の交感神経が行っており,神経終末と皮質細胞の間には直接のシナプス結合は認められないが,神経終末と髄質細胞の間には数多くのアセチルコリン作動性のシナプスがみられる。
[皮質]
 副腎皮質は,生命維持にきわめてたいせつな器官である。外側から順に球状帯,束状帯および網状帯の3層に分けられる。…

※「副腎皮質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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