フロリダソテツ(その他表記)Zamia floridana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フロリダソテツ」の意味・わかりやすい解説

フロリダソテツ
Zamia floridana

ソテツ科小低木。北アメリカ東南部の乾燥地に生じる。茎は太く,なかば地下に埋るが,地上部は直立し高さ 20~30cmになる。茎の側面は落葉後の古い葉柄の基部が残ってリング状の紋をつくる。葉は茎頂に集り,長柄があって 15~20対の葉片が羽状に並び,全体は長さ 40~60cm。各羽片は長さ 15cmほどの線形で,光沢がある。雌雄異株で雌株のほうが大きくなる。雌花穂は濃い紫褐色のパイナップル状の球花で長さ 10~15cm,表面に亀甲状に大胞子葉 (めしべ) が集り,各片の内側に2個ずつの胚珠があって,のちに種子となる。雄花序は全体が淡黄色,細長い円柱形で先端は丸く,多数の小胞子葉 (おしべ) が密生し,おのおのの小胞子葉上に (やく) が乗る。

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