日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブアジェイリ」の意味・わかりやすい解説
ブアジェイリ
ぶあじぇいり
Vance Bourjaily
(1922―2010)
オハイオ州生まれのアメリカの小説家。第二次世界大戦中の一青年に訪れるモラルの崩壊を描いた長編の第一作『わが生涯の終わり』(1947)で文壇に登場し、大作『汚(けが)されしもの』(1958)、半自伝的作品『青春の告白』(1960)、『ケネディを知る男』(1967)などでその地位を確立した。そのほかの作品に、『地の犬』(1955)、『廃墟(はいきょ)の中のブリル』(1970)、『いま、カンタベリーで』(1976)、『男たちのゲーム』(1980)、『オールド・ソルジャー』(1990)などがある。田園生活を扱ったノンフィクション的作品がいくつかあり、また雑誌『ディスカバリー』の編集にも携わった。
[原川恭一]
『雨沢泰訳『オールド・ソルジャー』(新潮文庫)』