ブコバツ(その他表記)Vlaho Bukovac

改訂新版 世界大百科事典 「ブコバツ」の意味・わかりやすい解説

ブコバツ
Vlaho Bukovac
生没年:1855-1922

ユーゴスラビアクロアチア)の画家。貧しい船員としての少年時代にはアメリカで肖像画を描くが,奨学金を得て,1877年パリのエコール・デ・ボザール(国立美術学校)に入学カバネル師事。翌年以降サロンに入選。卓抜なデッサン力を見せ,物語的内容を重視する作風を示す。イギリスでも肖像画を多く制作。94年ザグレブに戻るとともに,当時のクロアチアの民族主義的芸術活動の中心人物となる。1903年プラハの芸術アカデミーの教授に招かれ,同地で没するが,晩年は不遇であった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のブコバツの言及

【ドゥブロブニク】より

…その後,建築,絵画ともイタリア人にゆだねられ,地元の画家はおもに,後背地の正教教会のためのイコンを描いた。イコン美術館にはそれらの作品とともに,近代クロアチアの国民画家ブコバツの描く肖像画が数多く所蔵されている。【鐸木 道剛】。…

※「ブコバツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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