日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブサンゴー」の意味・わかりやすい解説
ブサンゴー
ぶさんごー
Jean Baptiste Joseph Dieudonné Boussingault
(1802―1887)
フランスの農芸化学者。テナールやゲイ・リュサックの影響を受け、さらに工学をも研究した。鉱山技師として南アメリカに渡り、鉱山の所長などをした。フランスに帰って以後、農芸化学に興味をもち、実験農芸化学の創始者の一人となった。彼の研究のうちとくに重要なのは、植物の窒素源に関するものである。緑色植物の多くは、窒素を硝酸化合物かアンモニア化合物の形で土中から吸収しており、空気中の窒素ガスは同化できないことを明らかにした。しかし、マメ科の植物は空気中の窒素を利用しているらしいことを確かめたが、根粒菌の働きには気づかなかった。
[真船和夫]
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