ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルンヒルダ」の意味・わかりやすい解説
ブルンヒルダ
Brunhilda; Brunechilde
[没]613
フランク王国の分国アウストラシア王ジゲベルト1世の妃。西ゴート王アタナギルドの娘。ネウストリア王ヒルペリヒ1世の妻でありブルンヒルダの姉であるガルスウィントを殺して,ヒルペリヒの妻となったフレデグンドと争ったが,その争いはアウストラシア対ネウストリアの抗争にまで発展した。夫ジゲベルトをフレデグンドに暗殺されたあと,息子,孫の幼時に摂政となり,アウストラシアを支配した。 598年ネウストリアの実力者フレデグンドが没すると全フランクに権力をふるった。しかし 613年クロタール2世を擁立したアウストラシア貴族勢力により失脚し,3日間にわたり残酷な凌辱を受けたのち,死刑に処せられた。以後メロビング朝の権力は衰退した。彼女の業績は『ニーベルンゲンの歌』に伝説化されている。
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