ヒルペリヒ1世(読み)ヒルペリヒいっせい(その他表記)Chilperich I

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒルペリヒ1世」の意味・わかりやすい解説

ヒルペリヒ1世
ヒルペリヒいっせい
Chilperich I

[生]539
[没]584.9.10.
メロビング朝時代のフランク王国の分国,ネウストリア王 (在位 561~584) 。シルペリク1世とも呼ばれる。フランク王クロタール1世末子。父王の死後異母兄弟からごくわずかな領地を除いて相続を封じられたが,567年異母兄カリベルト1世の死で大領地を手に入れた。妻の暗殺を仕組んだ妾フレデグンドと再婚,兄のジゲベルト1世グントラムとあるときは戦い,あるときは同盟して野心を満たし,また民に重税を課し,教会財産を奪ったりした。このためツールのグレゴリウスはヒルペリヒ1世を「当代ネロでありヘロデである」と評した。サリカ法典で否定されていた女子にも土地相続権を拡張することを試みたが,584年王妃フレデグンドに暗殺された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

企業の退職を希望する従業員本人に代わって退職に必要な手続きを代行するサービス。依頼者と会社の間に入ることで円滑な退職をサポートするとともに、会社への連絡などを代わりに行うことで依頼者の心理的負担を軽減...

退職代行の用語解説を読む