ブレズダン(英語表記)Rodolphe Bresdin

改訂新版 世界大百科事典 「ブレズダン」の意味・わかりやすい解説

ブレズダン
Rodolphe Bresdin
生没年:1822-85

フランスの画家版画家。1839年から独学で版画を始め,49年以降,南西フランス,パリ,カナダと放浪するうちに約60点の腐食銅版画石版画を制作。彼の作品には,稚拙なデッサンながら,幻視者の眼による微小宇宙が構築されている。異常なまでの細部への執着樹木枝葉下草と小動物と沼がつくる暗い混沌への情熱が全作品を貫き,力を付与している。彼の芸術は一般には無視されたが,そのロマン派的な,死と夢と絶望主題により,ボードレール,ユゴーなどに支持された。またルドンに石版画を教え,その初期に影響を与えた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android