改訂新版 世界大百科事典 「ブレズダン」の意味・わかりやすい解説 ブレズダンRodolphe Bresdin生没年:1822-85 フランスの画家,版画家。1839年から独学で版画を始め,49年以降,南西フランス,パリ,カナダと放浪するうちに約60点の腐食銅版画,石版画を制作。彼の作品には,稚拙なデッサンながら,幻視者の眼による微小宇宙が構築されている。異常なまでの細部への執着,樹木の枝葉と下草と小動物と沼がつくる暗い混沌への情熱が全作品を貫き,力を付与している。彼の芸術は一般には無視されたが,そのロマン派的な,死と夢と絶望の主題により,ボードレール,ユゴーなどに支持された。またルドンに石版画を教え,その初期に影響を与えた。執筆者:小勝 礼子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by