ブロン(その他表記)Belon, Pierre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブロン」の意味・わかりやすい解説

ブロン
Belon, Pierre

[生]1517. ルマン近郊ラスルチエール
[没]1564.4. パリ
フランスの博物学者。ルマンの司教 R.ド・ベレの援助によって,1540年頃,ドイツ,ウィッテンベルク大学で植物学を学ぶ。イタリア,ギリシアエジプトアラビアパレスチナ,小アジアなどを旅行し,動植物をはじめ,古代遺跡,習俗など多くの珍しい知見をヨーロッパにもたらした。『外国海産魚類誌』L'histoire naturelle des éstranges poissons marins (1551) および『鳥類誌』L'histoire de la nature des oyseaux (55) では,解剖学的研究に基づいて,多くの動物の骨格の構造を明らかにするとともに,陸生哺乳類 (特にヒト) との比較を行い,その異同を指摘するなど,近代的比較解剖学の端緒を開いたといえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android