改訂新版 世界大百科事典 の解説
ブロークン・ヒル・プロプライエタリー[会社]
Broken Hill Proprietary Co., Ltd.
オーストラリア最大の総合鉄鋼メーカー。石油,ニッケルなどの資源開発,造船,海運などの事業も行っている。略称BHP。本社メルボルン。1883年にニュー・サウス・ウェールズ州のブロークン・ヒルで発見された銀,鉛,亜鉛鉱の採掘を目的として85年に設立された。97年には南部オーストラリアで高品位の鉄鉱床を発見,1915年から鉄鋼生産を開始。41年には造船業に進出,65年には商業ベースに乗る天然ガス田を発見,67年にはエクソン社などと合弁でバス海峡で油田を発見している。また83年にはゼネラル・エレクトリック社から関連の石炭鉱業会社を24億ドルで買収する合意に達し,石炭事業にも進出している。石炭の最大の輸出先は日本である。
2001年社名をBHP・ビリトンに改称。売上構成は石油22%,炭素鋼19%,アルミ18%,燃料炭10%などである(2004)。売上高249億アメリカ・ドル(2004年6月期)。
執筆者:関口 博正
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報