オーストラリア南東部,ニュー・サウス・ウェールズ州西部の鉱業都市。人口2万3000(1991)。この国有数の非鉄金属鉱山があり,鉛,亜鉛,銀鉱石を採掘し,ポート・ピリーおよびニューカスルへ鉄道輸送する。鉛,亜鉛の産出量はともに全国の約6割を占める。都市運営における鉱山労働者組合の影響力が強いことでも知られる。1883年鉱床が発見され,1907年市制をしいた。名称は先住民語地名の英訳。
執筆者:谷内 達
先カンブリア時代の片麻岩,結晶片岩,角セン岩などの地層中に幅数十mの鉱化帯があり,多数のレンズ状の鉱体が延長5kmにわたって断続する。鉱床の連続は深さ1000mにも達する。鉱石鉱物はセン亜鉛鉱,方鉛鉱を主とし,マンガンザクロ石,バラ輝石,蛍石などの脈石鉱物を伴う。成因については,熱水鉱化作用によるもの,ペグマタイトに由来するもの,熱水鉱床が変成作用を受けたものとするなど多くの議論がある。1996年には,平均品位亜鉛7.7%,鉛5.5%の銀を含む鉱石約250万tを生産した。
執筆者:山口 梅太郎
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オーストラリア南東部、ニュー・サウス・ウェールズ州西部の鉱業都市。人口2万0363(2001)。同国有数の非鉄金属鉱山があり、鉛、亜鉛、銀鉱石を採掘し、西のポート・ピリーおよび東のニューカッスルへ鉄道輸送する。鉛、亜鉛の産出量はともに全国の約6割を占める。都市運営における鉱山労働者の組合の影響力が強いことで知られる。1883年鉱床発見、1907年市制施行。名称は先住民語地名の英訳である。
[谷内 達]
アフリカ中南部、ザンビア中央部の都市カブウェの旧称。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…鉛,亜鉛,バナジウムなどを主とする地下資源が豊富で,1903年にそれらの資源が発見され,20年代から採掘が開始され,その中心地として都市が形成された。かつてブロークン・ヒルという地名で知られていたが,それはオーストラリアのブロークン・ヒル鉱山と地質的に類似していたからだという。ザンビアの農業地帯の農産物集散地でもあり,ジンバブウェに至る鉄道,道路網などによって交通の要衝であり,空港も整備されている。…
…上流部の支流ではナモイ川流域の綿作のように灌漑が見られる。また下流のメニンディー貯水池(1960完成)の水は牧畜用の灌漑に利用されるとともに,ブロークン・ヒル(110km余り北西にある鉱山都市)に送水される。1829年C.スタートが調査。…
※「ブロークンヒル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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