ブロークンヒル(英語表記)Broken Hill

デジタル大辞泉 「ブロークンヒル」の意味・読み・例文・類語

ブロークン‐ヒル(Broken Hill)

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州西端の鉱業都市。19世紀末に鉛、亜鉛、銀の鉱床が発見され、資源採掘により発展したが、1970年代以降、衰退。周辺では牧羊が盛ん。19世紀末頃の庁舎や郵便局などの歴史的建造物ラクダを移入したアフガニスタンインドからのイスラム教徒が建設した同国初のモスクが残っている。
ザンビア中央部の都市カブウェ旧称

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改訂新版 世界大百科事典 「ブロークンヒル」の意味・わかりやすい解説

ブロークン・ヒル
Broken Hill

オーストラリア南東部,ニュー・サウス・ウェールズ州西部の鉱業都市。人口2万3000(1991)。この国有数の非鉄金属鉱山があり,鉛,亜鉛,銀鉱石を採掘し,ポート・ピリーおよびニューカスル鉄道輸送する。鉛,亜鉛の産出量はともに全国の約6割を占める。都市運営における鉱山労働者組合の影響力が強いことでも知られる。1883年鉱床が発見され,1907年市制をしいた。名称は先住民語地名の英訳
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先カンブリア時代の片麻岩,結晶片岩,角セン岩などの地層中に幅数十mの鉱化帯があり,多数のレンズ状の鉱体が延長5kmにわたって断続する。鉱床の連続は深さ1000mにも達する。鉱石鉱物はセン亜鉛鉱,方鉛鉱を主とし,マンガンザクロ石,バラ輝石,蛍石などの脈石鉱物を伴う。成因については,熱水鉱化作用によるもの,ペグマタイトに由来するもの,熱水鉱床が変成作用を受けたものとするなど多くの議論がある。1996年には,平均品位亜鉛7.7%,鉛5.5%の銀を含む鉱石約250万tを生産した。
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百科事典マイペディア 「ブロークンヒル」の意味・わかりやすい解説

ブロークン・ヒル

オーストラリア南東部,ニュー・サウス・ウェールズ州西端近くの鉱山都市。バリア山脈中にあり,銀,鉛,亜鉛の生産は世界的で,金属製錬も行われる。鉱石は鉄道で約350kmのスペンサー湾岸のポート・ピリーから積み出される。1884年鉱山発見により創設。2万人(2001)。
→関連項目BHP・ビリトン[会社]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブロークンヒル」の意味・わかりやすい解説

ブロークン・ヒル(オーストラリア)
ぶろーくんひる
Broken Hill

オーストラリア南東部、ニュー・サウス・ウェールズ州西部の鉱業都市。人口2万0363(2001)。同国有数の非鉄金属鉱山があり、鉛、亜鉛、銀鉱石を採掘し、西のポート・ピリーおよび東のニューカッスルへ鉄道輸送する。鉛、亜鉛の産出量はともに全国の約6割を占める。都市運営における鉱山労働者の組合の影響力が強いことで知られる。1883年鉱床発見、1907年市制施行。名称は先住民語地名の英訳である。

[谷内 達]


ブロークン・ヒル(ザンビア)
ぶろーくんひる
Broken Hill

アフリカ中南部、ザンビア中央部の都市カブウェの旧称。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブロークンヒル」の意味・わかりやすい解説

ブロークンヒル
Broken Hill

オーストラリア,ニューサウスウェールズ州西部,シドニーから 1125km,ポートピリーから 410kmにある同国の代表的な鉱山都市。 1880年代以来の銀,鉛,亜鉛の世界的大鉱山があり,鉛はポートピリーおよびニューカッスル,亜鉛はタスマニア州のリスドンで精錬される。半乾燥地帯にあり,100kmにわたるパイプラインでダーリング川から水を引いている。人口2万 3739 (1991推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のブロークンヒルの言及

【カブウェ】より

…鉛,亜鉛,バナジウムなどを主とする地下資源が豊富で,1903年にそれらの資源が発見され,20年代から採掘が開始され,その中心地として都市が形成された。かつてブロークン・ヒルという地名で知られていたが,それはオーストラリアのブロークン・ヒル鉱山と地質的に類似していたからだという。ザンビアの農業地帯の農産物集散地でもあり,ジンバブウェに至る鉄道,道路網などによって交通の要衝であり,空港も整備されている。…

【ダーリング[川]】より

…上流部の支流ではナモイ川流域の綿作のように灌漑が見られる。また下流のメニンディー貯水池(1960完成)の水は牧畜用の灌漑に利用されるとともに,ブロークン・ヒル(110km余り北西にある鉱山都市)に送水される。1829年C.スタートが調査。…

※「ブロークンヒル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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