プア・ホワイト(その他表記)poor white

翻訳|poor white

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プア・ホワイト」の意味・わかりやすい解説

プア・ホワイト
poor white

アメリカ南部の貧しい白人をさした蔑称。南北戦争前の南部では黒人奴隷労働を基礎とする綿花プランテーションが経済,社会の主軸をなし,高南部地方にはこれを補完する自営農民層がかなり広範に存在したが,それからはみ出して取残され,交通不便な荒れ地に住みついた貧しい白人の社会層が,その経済,社会の不可分の構成部分として生み出された。南北戦争後黒人奴隷が解放されたのちも,彼らは新たに奴隷制に代って展開したシェア=クロッパー制のもとで,南部社会の底辺に残留した。作家 E.コールドウェルの作品『タバコ・ロード』には彼らの悲惨な生活が生々しく描き出されている。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「プア・ホワイト」の解説

プア・ホワイト
Poor White

アメリカで特に南部地方の貧しい白人をさして用いられた言葉で,その他にも「クラッカー」などの蔑称があった。典型的プア・ホワイトはアパラチア地方のやせた土地に取り残され,ほそぼそと暮らしていた貧農である。

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