プトレマイオス6世フィロメトル(読み)プトレマイオスろくせいフィロメトル(英語表記)Ptolemaios VI Philomētōr

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

プトレマイオス6世フィロメトル
プトレマイオスろくせいフィロメトル
Ptolemaios VI Philomētōr

プトレマイオス朝 6代目の王 (在位前 181頃~145) 。プトレマイオス5世エピファネスの子。母はセレウコス朝から政略結婚で来たクレオパトラ1世。愛母王 (フィロメトル) とも呼ばれる。摂政の母が前 176年に死ぬまで統治は順調であったが,その後は廷臣の影響が強まった。前 173年頃妹クレオパトラ2世と結婚。また前 170年には弟プトレマイオス8世を共同統治者とした。コエレ=シリアに侵入したが,敗れて逆にアンチオコス4世のエジプト侵入 (前 170,前 168) を招いた。これはローマ介入によって解決した。前 164年以来兄弟の間で争いが起り,そこに再びローマの介入を招いた。セレウコス朝の内紛にも巻込まれ,アンチオキア市民の招きで王位僭称者アレクサンドロス・バラスと戦ったが,そのときの落馬がもとで死んだ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android