ヘントの祭壇画(読み)ヘントのさいだんが(その他表記)Ghent Altarpiece

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘントの祭壇画」の意味・わかりやすい解説

ヘントの祭壇画
ヘントのさいだんが
Ghent Altarpiece

ベルギーヘント (ガン) のサン・バボン大聖堂にある H.ファン・アイクと J.ファン・アイク兄弟による祭壇画。ネーデルラント・ルネサンスの記念碑であるこの祭壇画は『黙示録』による神秘の小羊への礼賛の主題を中心に,キリストマリア,聖者,預言者などを描いた大小 12枚のパネルから成る多翼祭壇画で,内側中央部の構想草案が兄フーベルトに帰され,その構想によりながら内側両側面と裏側を完成したのが弟ヤンとされている。描画には油絵具が使用され,透視図法や空気遠近法,そして驚嘆すべき細密描写によって,深い宗教的感情がうたわれている。デューラーや K.マンデルらに称賛された祭壇画は完成以後,幾多の移動を繰返したが第1次世界大戦後当初の姿に戻された (下段左側パネルの『裁判官』は 1934年盗難にあい,現在は模写) 。

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