ヘンリ8世(その他表記)Henry Ⅷ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヘンリ8世」の解説

ヘンリ8世(ヘンリはちせい)
Henry Ⅷ

1491~1547(在位1509~47)

テューダー朝のイングランド王。ヘンリ7世次男。夭折した兄の寡婦キャサリンと結婚したが,男子の後継者が生まれず,またアン・ブーリンと恋におちたため離婚を決意。離婚がローマ教皇に認められなかったため,国をあげてローマ教会からの独立を決意し,1534年の国王至上法によってみずから教会の頭となり,イングランド国教会をつくった。また全国の修道院を解散してこの新教会体制の基礎を固めたが,元来カトリック信者であったため,教義上の改革は不徹底に終わった。彼は結婚した妻6人のうち2人を処刑するなど残虐な君主であったが,有能な官僚クロムウェル(トマス)の働きもあって中央集権の実をあげ,絶対主義国家を発展させた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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