ベニカヤラン(読み)べにかやらん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベニカヤラン」の意味・わかりやすい解説

ベニカヤラン
べにかやらん / 紅榧蘭
[学] Gastrochilus matsuran (Makino) Schltr.

ラン科(APG分類:ラン科)の常緑多年草。マツラン(松蘭)ともいう。樹上に着生し、偽球茎はない。葉は密に互生して2列に平たく並び、線状長楕円(ちょうだえん)形で長さ1~2センチメートル、通常紅紫色斑点(はんてん)がある。5~8月、総状花序を腋生(えきせい)し、花を1~5個密に開く。花冠は黄緑色で紅紫色の斑点があり、半開して径約8ミリメートル。唇弁の基部は浅い杯(さかずき)状の距(きょ)になる。本州から九州に分布する。名は、全形がカヤランに似ており、葉や花に紅紫色の斑点があることによる。また、マツランは、マツに着生することが多いことによる。

井上 健 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android