ベレニケ2世(読み)ベレニケにせい(英語表記)Berenikē II

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベレニケ2世」の意味・わかりやすい解説

ベレニケ2世
ベレニケにせい
Berenikē II

[生]前269頃
[没]前221
ギリシア語のフェレニケ (「勝利をもたらす者」の意) のマケドニア語形で,キュレネ王マガスの娘。プトレマイオス3世エウエルゲテスと結婚 (前 245) 。セレウコス朝のアンチオコス2世と政略結婚していたベレニケ (プトレマイオス2世の娘) をめぐる紛争で,夫がシリア軍隊を送ったとき,髪一房をアフロディア神殿に奉納し,安全祈願を行なったことを,詩人カリマコスによって歌われた。その結果,「ベレニケの髪」という新星座名ができたといわれる。プトレマイオス4世の母となったが,夫の死後,実父マガスと陰謀を企てたかどで,廷臣ソシビオスによって毒殺された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android