ベートリンク(読み)べーとりんく(英語表記)Otto von Böhtlingk

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベートリンク」の意味・わかりやすい解説

ベートリンク
Böhtlingk, Otto von

[生]1815.6.11. サンクトペテルブルグ
[没]1904.4.1. ライプチヒ
ロシア生れの言語学者。後年ドイツ活躍サンスクリット語の研究を専門とし,『パーニニ文法』の校訂出版 (1839~40) と『サンスクリット語辞典』 Sanskrit-Wörterbuch (53~75) の編纂は,不朽の業績である。チュルク系のヤクート語の研究も行い,『ヤクート人の言語について』 Über die Sprache der Jakuten (3巻,51) はチュルク言語学の出発点となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベートリンク」の意味・わかりやすい解説

ベートリンク
べーとりんく
Otto von Böhtlingk
(1815―1904)

ドイツのサンスクリット学者。ペテルブルグに生まれ、1868年イエナに至り、1885年ライプツィヒに移った。『サンスクリット語読本』(1845)、『パーニニ文典』(1887)、『インド箴言(しんげん)集』3巻(1870~1878)、『インド修辞学』(1890)など、サンスクリット語学、文学に優れた業績を残す。ロートRudolf Roth(1821―1895)とともに編んだ『サンスクリット大辞典』7巻(1853~1875)は斯学(しがく)の記念碑的事業で、いまなお生命を保っている。

[原 實 2018年8月21日]

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