改訂新版 世界大百科事典 「ペサパロ」の意味・わかりやすい解説
ペサパロ
pesäpallo
フィンランド特有のスポーツで,バットとボールを用いる団体ゲーム。フィンランド式野球ともいわれる。1912年のストックホルム・オリンピック大会後,北欧を巡業したアメリカの野球がきっかけとなり,古くからのクニンガスパロ,ピトカパロなどの球技と合成し,体育指導者のピフカラLauri Pihkalaらが22年に完成させたもの。1チーム9人の2チームが,野球よりも軽いボールと細いバットを使って争う。投手は打者のすぐそばから真上に1m以上ボールを投げ,打者はすぐに一塁へ走るか,ボールを打つかする。打たずにボールが直径60cmの円の中へ落ちればストライクである。ベースの配置や大きさ(半径2.5mの半円形)なども野球とは異なり,総じて野球よりも激しい運動が要求される。
執筆者:薗田 碩哉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報