ペレヤスラウ(その他表記)Pereyaslav

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペレヤスラウ」の意味・わかりやすい解説

ペレヤスラウ
Pereyaslav

ウクライナ中北部,キーウ州の都市。首都キーウキエフ)の南東約 80km,ドニプロ川(ドネプル川支流のトルベジ川に臨む。キエフ公国の国境の要塞都市として 10世紀にはその名が記録に残されているが,1239年にバトゥ(抜都)率いるモンゴル軍により蹂躙された。16世紀に再興し,コサック文化が栄えた。1654年にはヘトマン首領)と呼ばれる軍事指導者を頂点とするコサック側が,自治権を得る代わりに支配地でのロシアの宗主権を認めるペレヤスラウ条約(ペレヤスラフ条約)が締結されたが,1781年にロシア帝国に編入され衰退した。1943年,コサックの首領ボグダン・フメリニツキーを記念してペレヤスラウフメリニツキーと改称。2019年に旧名に戻った。食品加工,縫製などの工業が発達し,博物館・美術館,さまざまな建築モニュメントがある。キーウとはハイウェーで結ばれる。人口 3万258(2005推計)。

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