普及版 字通 「ホウ・まつり」の読み・字形・画数・意味
9画
(異体字)
17画
[字訓] まつり
[説文解字]
[字形] 形声
声符は方(ほう)。字はまたに作り、彭(ほう)声。〔説文〕一上に「は門に先を祭る。彷徨する以(ゆゑん)なり」と彷徨の義を以て説き、をその異文として録する。〔詩、小雅、楚茨〕に「に祭す」とあり、〔熹平石経〕残字に字をに作る。・・はみな同字異文、同義の字である。は門で祭を行う意。〔礼記、郊特牲〕に「索祭(さくさい)はに(いの)る。の在るを知らず。彼(かしこ)に於てせんか、此(ここ)に於てせんか、或いはき人に於てせんか。に祭るに、(こひねが)ひて曰く、(こ)れをきところに求むるかと」とあって、神の所在を求めて彷徨する祭儀があった。卜辞に匚(ほう)とよばれる祭祀があり、方位的に祀るものであるらしく、・(文献では報乙・報丙)のようにしるす。匚・報に通用の義があるのかもしれない。が彭声であるのは、その鼓声の彭々たるによるものか、あるいは彷徨・髣髴(ほうふつ)の意であるのか、確かめがたい。
[訓義]
1. まつりの名、神のあるところをたずねる、門内にまつる。
2. 字はまたに作り、門。門でまつる。
3. 字はまたに作る。
[語系]
(・)・匚piuangは同声。卜文の匚祭は、のちの祭にあたることが知られる。報puは匚乙・匚丙をのち報乙・報丙としるし、報もまた祭名に用いる。みな声義の関係のある語であろう。
[熟語]
祭▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報