ホーコン4世(読み)ホーコンよんせい(その他表記)Haakon IV,Haakonsson

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーコン4世」の意味・わかりやすい解説

ホーコン4世
ホーコンよんせい
Haakon IV,Haakonsson

[生]1204
[没]1263.12.15. オークニー諸島
ノルウェー王 (在位 1217~63) 。スベッリ・シグルソン王の孫。父ホーコン3世の死後に生れ,親政後は旧貴族を廃し,農民上層を基礎に内政を確立,法慣習を成文化し,殺人,人妻略奪,フェーデ (親族による血の復讐) を禁じるなど,豪族支配によるノルウェーの古い社会秩序に打撃を加え,王権を強化した。 1217年イングランド王ヘンリー3世と両国の歴史上で最古のものとされている通商条約を締結。 47年ローマ教皇使節より王冠を授けられる。 50年リューベックと通商条約を締結,その結果ドイツ諸都市がノルウェーの商業上の主権を握ることになった。 61年にグリーンランド,翌年アイスランド人の多数に忠誠を誓わせた。次いでオークニー諸島,ヘブリディーズ諸島などの領有をめぐってスコットランドとの戦いが始り,遠征途上病死した。芸術に対して深い理解を示し,『トリスタンとイズー』をはじめ多くの物語をノルウェー語に翻訳させた。

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