おう‐かん ワウクヮン【王冠】
〘名〙
※倫敦塔(1905)〈
夏目漱石〉「我れヘンリーは此大
英国の王冠と
御代とを、〈略〉襲ぎ受く」
※浮世酒場(1936)〈
獅子文六〉一「一升壜の王冠
(ワウクヮン)を
本舗に送れば、
抽籤の上三千名に内野券をくれる筈なんだが」
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デジタル大辞泉
「王冠」の意味・読み・例文・類語
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王冠
おうかん
crown
王侯貴人の身分を象徴する冠,宝冠。一般に貴金属や宝玉で作られているものが多い。ヘアバンドや頭布が源流。西アジアや古代ギリシアでは,ヘアバンド状のディアデマを身に着けることが,王権や神権を象徴するようになり,王侯たちはこれに聖樹の小枝を挿したり,太陽や月を象徴する形のものを金銀で作って着用した。のちに宝玉で装飾するようになっていわゆる宝冠が誕生。したがって西洋の宝冠には樹木冠の形式が多い。東洋の王冠は頭布から出発しているため帽子状の形式が多く,貴金属や宝玉を飾るのが一般的。例外として,古新羅や日本の古墳からも樹木冠が出土している。前 2500年頃のメソポタミア,ウル王墓出土のプアビ女王の王冠 (大英博物館) やエジプト第 17・18王朝のエス・サリーセ出土の鹿形装飾冠 (前 17世紀,メトロポリタン美術館) ,ギリシアのメロス出土のディアデマ (前3~2世紀,大英博物館) は古代の王冠の代表作。中世では,サン・ルイの王冠 (1260頃,ルーブル美術館) ,アンリ2世の王冠 (80頃,ミュンヘン,レジデンツ博物館) ,近世,現代では,140.5カラットのリージェント・ダイヤモンドのついたルイ 15世の王冠 (ルーブル美術館) ,317.4カラットのカリナン・ダイヤやブラック・プリンス・ルビーなどがついたイギリス王室の王冠,エリザベス2世が戴冠した聖エドワードの宝冠,イランのファラ元皇妃の宝冠が有名。
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王冠【おうかん】
王位の表象として戴(いただ)く冠。貴金属と宝石で造られる。古代エジプトに見られ,ビザンティン時代にも用いられて次第に豪華なものになった。現在英国の王家で用いられるのは戴冠式用の聖エドワード王冠と,国事用のインペリアル・ステート王冠の2種である。→礼服(れいふく)
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王冠
波状のひだを周辺に設けた金属性のガラスびん蓋で,びん内部にあたる内側にコルクなど種々の素材を張りつける.びん入りのビールのキャップなどにみられる.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
おうかん【王冠】
飲料などの瓶の口にかぶせて密閉するのに用いる金属製の栓。
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報