ホーフマイスター系列(読み)ホーフマイスターけいれつ(その他表記)Hofmeister series

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーフマイスター系列」の意味・わかりやすい解説

ホーフマイスター系列
ホーフマイスターけいれつ
Hofmeister series

親水コロイドは少量の電解質を加えても沈殿しないが,多量を加えると電解質がコロイド粒子の電荷を中和し,また脱水させるために沈殿する (塩析) 。塩析作用の大きさは主として塩の脱水力で決る。ドイツの生理化学者 F.ホーフマイスター卵白コロイド溶液について各種の塩を加え,初めて混濁を生じさせるまでに必要な塩の限界濃度を決めて各種の塩の塩析作用の大きさの順位を決めた。この順位をホーフマイスター系列,または離液系列という。陰イオンについては,クエン酸塩>酒石酸塩>硫酸塩酢酸塩>塩化物>硝酸塩塩素酸塩,1価陽イオンについては,Li+>Na+>K+>Rb+>Cs+ ,2価陽イオンについては,Mg2+>Ca2+>Sr2+>Ba2+ の順になる。

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