ボイン文化遺跡群(読み)ボインぶんかいせきぐん(その他表記)Archaeological ensemble of the Bend of the Boyne

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボイン文化遺跡群」の意味・わかりやすい解説

ボイン文化遺跡群
ボインぶんかいせきぐん
Archaeological ensemble of the Bend of the Boyne

アイルランドの首都ダブリンの北西約 45km,ボイン川 (アイルランド語では An Bhóinn) 流域にある巨大古墳群。最も大きなニューグレンジのほかノウス,ダウスにも大型石室墓がある。前 3000年頃につくられたと推定され,当時すでに高度な石器文明が栄えていたことがわかる。また冬至に中央墓室内を照らすための光の差し込み口の存在が明らかになったことにより,天文学の知識もかなりの水準に達していたことが立証された。室内は渦巻文様などの装飾が施されていたことから,祭式を行ない死者を崇拝する習慣があったと推測される。 1993年世界遺産の文化遺産に登録。

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