ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボニファチウス7世」の意味・わかりやすい解説
ボニファチウス7世
ボニファチウスななせい
Bonifatius VII
[没]985.7. ローマ
教皇あるいは対立教皇(在位 974,984~985)。助祭枢機卿(→カーディナル)だったが,ローマの有力貴族クレスケンチウス家の後ろだてを得て教皇ベネディクツス6世を殺害し,教皇位を簒奪した。しかし神聖ローマ皇帝オットー2世によって廃位され,コンスタンチノープルへ逃れた。983年にオットー2世が死去すると,翌 984年にクレスケンチウス家によりローマへ呼び戻され,教皇ヨハネス14世を投獄,おそらく殺害し,再び教皇位についた。翌 985年にローマの民衆によって殺害された。2人の教皇を殺したとされ,教皇としての正統性を疑われている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報