ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨハネス14世」の意味・わかりやすい解説
ヨハネス14世
ヨハネスじゅうよんせい
Johannes XIV
[没]984.8.20. ローマ
パビア出身の第136代教皇(在位 983~984)。本名 Pietro Canepanova。パビアの司教だった 983年11月あるいは 12月,神聖ローマ皇帝オットー2世(在位 967~983)によって教皇に選ばれた。しかしオットー2世は聖職者とローマ市民のどちらの意見も聞かずに決定したため,反発したローマの有力貴族クレスケンチウス家は,オットー2世により追放されていた対立教皇のボニファチウス7世(在位 974,984~985)を擁立した。ヨハネス14世はローマのサンタンジェロ城に幽閉され,餓死したか毒殺されたとされる。ヨハネス14世の現存する唯一の文書は,ベネベント公国(→ベネベント)のアロ大司教に宛てた教会改革に関する書簡である。
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