世界遺産詳解 「マウルブロンの修道院群」の解説 マウルブロンのしゅうどういんぐん【マウルブロンの修道院群】 1993年に登録されたドイツの世界遺産(文化遺産)。マウルブロンはバーデン・ヴュルテンベルク州にある町。修道院群は1147年に建設が始まったシトー会修道院で、町はずれに立地し壁で囲まれている。付属する建造物群など全体の保存状態がよく、ロマネスク様式からゴシック様式に移行する建築様式の変遷が見られることに特徴がある。礼拝堂、ホール、診療所、宿泊所、食堂、貯蔵庫、工場、製粉所など時代とともに施設が増やされ、周壁も建造された。16世紀にはプロテスタントの神学校となった。ヘルマン・ヘッセ(1877~1962年)の自伝的小説『車輪の下』や『知と愛』の舞台としても有名。建築様式の変遷が明確であり、上下水道設備が高い水準を持つことなどが評価され世界遺産に登録された。◇英名はMaulbronn Monastery Complex 出典 講談社世界遺産詳解について 情報