マゲラン(英語表記)Magelang

改訂新版 世界大百科事典 「マゲラン」の意味・わかりやすい解説

マゲラン
Magelang

インドネシア,ジャワ島中部にある都市。人口12万1079(2003)。西のスンビン火山(3371m),東のメルバブー火山(3142m),メラピ火山(2911m)の裾合谷に位置し,スマランの南60km,南方ジョクジャカルタへ至る交通上の要地である。標高378m。プロゴ川の左岸にあり,しのぎやすい気候に恵まれる。古代にヒンドゥー文化が北西ディエン高地からジャワに入り,南下してやがてジョクジャカルタ地方に開花する際の中継地として利用された地であろう。8世紀にはここを中心として仏教系のシャイレンドラ王朝が栄え,町の南15kmにあるボロブドゥールの遺跡をはじめ多くの仏跡を残した。市の周辺は火山性の肥沃土壌に覆われ,米,サトウキビ,タバコなどの産地となっている。オランダ領時代にはジョクジャカルタ王国を監視するための重要な軍事基地ともされた。メルバブー火山南西斜面のコペンは新しい山地休養地として開ける。鉄道,道路も整備されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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