マドラス文化(読み)マドラスぶんか

改訂新版 世界大百科事典 「マドラス文化」の意味・わかりやすい解説

マドラス文化 (マドラスぶんか)

インド南東部のタミル・ナードゥ(旧名マドラスMadras)州を中心とする地域の旧石器時代文化。1863年にフートB.Footeにより,インドで初めてハンド・アックスが発見された。ヨーロッパアフリカのハンド・アックスとの類似から,南インドのハンド・アックス,オベートovate,クリーバーcleaverなどをもつ文化に対してこの名が用いられ(D. メンギン最初に使用),パキスタン北部のソアン文化に対比された。その後のインド旧石器時代の研究進展により,現在ではあまり用いられない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マドラス文化」の意味・わかりやすい解説

マドラス文化
マドラスぶんか
Madras industry

南インドの旧石器時代文化。両面加工のアシュール型の握斧やクリーバーなどの石器をもつ。 19世紀末に B.フートが発見し,その後 O.メンギーンが命名し,ソアン文化と対比的に用いられたが,現在では分布も拡大し,あまり用いられない。

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