日本大百科全書(ニッポニカ) 「マハルプ」の意味・わかりやすい解説
マハルプ
まはるぷ
Fritz Machlup
(1902―1983)
アメリカの経済学者。オーストリアのウィーン郊外に生まれる。1923年に20歳の若さでウィーン大学から学位を授与されたが、33年に渡米し、その後アメリカに帰化した。バッファロー大学、ジョンズ・ホプキンズ大学、プリンストン大学、ニューヨーク大学などの教授を歴任し、またアメリカ大学教授連合会会長、アメリカ経済学会会長、国際経済学会会長なども務めた。研究は、経済学方法論、理論経済学、国際金融論、知識産業論、教育論など多岐にわたり、『売手競争の経済学』The Economics of Sellers' Competition(1952)、『知識産業』The Production and Distribution of Knowledge in the United States(1962)、『国際金融の理論』International Payments, Debts and Gold(1964)など、著作も多い。
[志田 明]
『服部正博訳『売手競争の経済学』(1965・千倉書房)』▽『高橋達男・木田宏監訳『知識産業』(1969・産業能率短期大学出版部)』▽『馬淵透訳『国際金融の理論』(1973・ダイヤモンド社)』▽『嘉治元郎訳『教育の経済学』(1976・春秋社)』▽『安場保吉・高木保興訳『経済学と意味論』(1982・日本経済新聞社)』