20世紀西洋人名事典 「マリアンアンダーソン」の解説
マリアン アンダーソン
Marian Anderson
1902.2.17 - 1993.4.8
米国のコントラルト歌手。
フィラデルフィア生まれ。
貧しい黒人家庭に生まれ、6才の頃より聖歌隊で歌いはじめた。ニューヨークでジュゼッペ・ボゲッティに学び、1925年に声楽コンペティションで1位になり、コンサート・デビューに成功。’35年にザルツブルグで共演した指揮者トスカニーニが、「これこそ100年に1度しか聞けない素晴らしい声だ」と叫んだという。偏見を越えて、’36年にニューヨークで成功し、名実共にアメリカを代表する声楽家になった。独特の暗くて深い響きを持つ低声は力強さを感じさせ、又劇的な表現力を持ち、’55年には黒人歌手として初めてメトロポリタン歌劇場に出演した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報