マレンマ(その他表記)Maremma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マレンマ」の意味・わかりやすい解説

マレンマ
Maremma

イタリア中西部,トスカナ州チレニア海にのぞむ低地帯。北はリボルノの南約 30km,チェチナ川の河口から,南はローマ北西約 120kmのオルベテロにいたる海岸地帯をさす。古代には人口が多い肥沃な平野で,丘陵にはポプロニア,カエレコサなどの都市がつくられ,地下運河による排水工事も行われていた。ローマ帝国末期には農耕が衰えて放牧地となり,ローマの滅亡とともに湿地化した。 18~19世紀初めにかけてトスカナ大公国が干拓に努めたが,本格的には 20世紀に B.ムッソリーニの政権下,国家的事業として行われ,1950年農業改革法の対象となり,コムギブドウを栽培する豊かな農業地帯になった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む