マレーオオトカゲ(読み)まれーおおとかげ(その他表記)Malayan monitor

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マレーオオトカゲ」の意味・わかりやすい解説

マレーオオトカゲ
まれーおおとかげ
Malayan monitor
water monitor
[学] Varanus salvator

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目オオトカゲ科のトカゲ。別名ミズオオトカゲとよばれる大形種で、マレーシアなど東南アジア、中国南部、ニューギニア島に分布する。トカゲ類では四番目に大きく、全長1.8~2.5メートル、尾はその2分の1余りを占める。頭部はやや扁平(へんぺい)で吻部(ふんぶ)が細長く、胴は太く四肢が発達する。尾は強大で側扁し、たたきつけて大形の獲物を倒したり敵を攻撃したりする武器となる。あご前肢つめの力が強く、大きな獲物を引き裂く。森林水辺にすみ、好んで水に入るが木にも登る。地上に穴を掘って隠れ、主として夜間に行動してネズミなどの小哺乳類(ほにゅうるい)、鳥類爬虫類、魚などを捕食するため、天敵としてネズミ取りに利用されることがある。細鱗に覆われた皮膚が皮革細工用として重用される。

[松井孝爾]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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